こんにちは、HiO ICE CREAM 編集チームの田谷です。
2019年4月に自由が丘に小さな工房を構え、工房併設スクープショップとONLINE販売でスタートした私たちですが、今年の秋のOisixでお届けするアイスクリームから、製造パートナー工場のカワイコーポレーションで製造したアイスクリーム「Factory Batch(ファクトリーバッチ)」がスタートしました。
カワイコーポレーションは、30年以上続くアイスクリームの専門工場で、私たちと一緒にアイスクリームの開発・製造を担ってくれています。今日は、10月にカワイコーポレーションの工場に赴き、お話を伺いました。
自由が丘の工房の8倍の製造量。アイスクリームの専門工場。
カワイコーポ―レーションは、1987年東京都・目黒でジェラートショップをオープンし創業しました。当時から大変人気のジェラートショップでしたが、常連のお客様からジェラートを卸して欲しいと依頼を受け、店頭販売だけでなくレストランやフルーツ店のOEMジェラート・アイスクリーム作りを始められました。
OEMでのアイスクリーム作りが大変好評となり、千葉県・富里市に2002年よりアイスクリーム専門工場を建て、現在では約50社のアイスクリームのレシピ開発・製造を行っていらっしゃいます。
カワイコーポレーションの特徴は、創業時から変わらず、スモールバッチのアイスクリームマシンを使って製造しているところ。HiO ICE CREAMの自由が丘の工房と同じアイスクリームマシンが、なんと8台もあります!単純計算して自由が丘の工房の8倍のアイスクリームを作ることができます。
製造量は8倍になっても作り方は私たちの自由が丘の工房と変わらないとのことで、一体どうやって8倍も作ることができるのか、カワイコーポレーションの工場長、表さんに実際に私たちのアイスクリーム『焼き安納芋ミルク』を製造している現場を案内して頂きました。
アイスクリーム作りの基本はおいしい素材を使うこと。
HiO ICE CREAMの自由が丘の工房で、レモンやパイナップル、桃などがたくさん並んでいるのを見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
カワイコーポレーションでも、フルーツや野菜の準備からアイスクリーム作りが始まります。産地から届いた安納芋を1袋ずつ取り出し、大型の秤でレシピ通りに計量していきます。
※写真:安納芋を計量している様子。素手では触らず、トングを使って微調整をしていきます。
表工場長さん
「私たちはジェラートショップから始まっているので、作り方はHiO ICE CREAMの自由が丘の工房と変わらず、ジェラート・アイスクリーム作りの基本に忠実に作っています。
特に、おいしい素材を使うことが、おいしいアイスクリーム作りの基本です。私たちもフルーツや野菜などフレッシュな素材からアイスクリームを作っていきます。
それでは、アイスクリーム作りを案内していきますね!まずは、材料を計量しミルクと合わせ大型のブレンダーで混ぜ、アイスクリームベースを作っていきます。」
※写真:安納芋を美瑛町のミルクと混ぜるために大型のブレンダーに入れていきます。
ー 安納芋がごろごろ並んでいて、圧巻です。自由が丘の工房で使っているものより、ブレンダーもピッチャーもスクープもすべてがビックサイズです!
表工場長 「私たちも最初は一般的なサイズのブレンダーを使っていたのですが、製造量が増えていくと効率が悪く、試行錯誤して今の形になりました。ブレンダーが終わった後の鍋もとても大きく、持ち運びが難しいため台車も用意しました。大きいので運ぶのも一仕事です。」
※写真:しっかり混ぜたら鍋にあけていきます。何もかもがビックサイズです。
表工場長
「アイスクリームベースが完成したら、アイスクリームマシンに入れ、空気をたっぷり含ませながら冷やします。今日は4台のアイスクリームマシンを使い、複数回アイスクリームマシンを回していきます。
アイスクリームマシンに先ほど混ぜ合わせたアイスクリームベースを順番に入れていきます。大体10分ほどで出来上がります。」
※写真:アイスクリームマシンから出来立てのアイスクリームが出てきています。
ー 出来立てのアイスクリームは、カップ詰めする前なので柔らかいですが、へらの使い方がとても綺麗で早い!アイスクリーム作りのプロフェッショナルなことが伝わってきます。
表工場長
「現在約20名ほどが働いていますが、製造工程の担当を決めず、皆がどの工程もできるようにしています。
HiO ICE CREAMのレシピ開発担当のパティシエと私たちの商品開発が、製造量の多いカワイコーポレーションの機械でも自由が丘の味を再現できるように配合率を調整しています。そのレシピを元に、それぞれがHiO ICE CREAMのアイスクリームを作れるようにしています。皆がアイスクリーム作りのプロフェッショナルです。」
※写真手前:アイスクリームベースを混ぜ、アイスクリームマシンに入れる準備をされています。写真奥:出来上がったアイスクリームをどんどん取り出していきます。
表工場長 「出来上がったアイスクリームは、カップ詰めをしていきます。私たちは、充填から品質保持のための天面シールを貼り、蓋を閉め、そして蓋にシールを貼る工程を機械でライン化しています。アイスクリームが出来上がったら順次充填機に入れていきます。」
※写真:左側の充填機にアイスクリームを入れ、一気に蓋を閉めるところまで行います。
ー 自由が丘の工房では、充填機、天面シールは別々の機械で、そして蓋も手作業で1つ1つ閉めていますが、これなら一気に蓋まで閉められるのですね!画期的です!
表工場長 「そうですね、でもこれを動かすには人手もいります。カップや蓋の補充、アイスクリームを充填、シール貼り、そして出来上がりを確認してフリーザーに入れる担当。そして並行してアイスクリームマシンも回し続けます。そのため動かす時間を決め皆で集まって行っています。」
出来立てのアイスクリームを丁寧に充填機に入れると、管を通ってカップの真上に。
1度に2カップに充填し、その後機械で天面シールと蓋を閉めていきます。
蓋を閉めたらHiO ICE CREAMのシールを貼っていきます。1つずつ綺麗に張られているか確認し、綺麗にトレーへ並べていきます。
トレーがいっぱいになったら台車に乗せ、人が複数人も入れる大型のショックフリーザーに入れ急速冷凍します。大体1時間ほどショックフリーザーに入れたら完成です。
※写真:ショックフリーザーにアイスクリームを入れる様子。大人もしゃがまずに入れるほどの高さです。
ー 自由が丘の工房と作り方は全く同じですが、1つ1つの機械が大きく、またたくさんの量を効率よく作れるよう工夫がされていることが良くわかりました。8倍もの量が作れるのに、おいしいものができるのが不思議でしたが納得です。
表工場長
「ありがとうございます。私たちは『アイスクリームにできないものはない。それをおいしいアイスクリームにどう作るかは職人の腕』と日頃から言っています。
街のジェラートショップをスタートした当時から『おいしいジェラートは素材選びから』と考え原材料にこだわってきました。こだわって選んだおいしい素材を使い、素材らしい味を引き出したアイスクリームが何よりもおいしいと思っています。
HiO ICE CREAMの素材を引き出したアイスクリームは、創業時の想いと重なる部分があり、工場の皆がやりがいをもって製造することができています。」
表工場長
「そして、アイスクリームは食べた後ハッピーな気持ちになるデザートです。機械も使用しますが、食べた人がハッピーになるよう、気持ちを込めて作っています。」
製造パートナー工場のカワイコーポレーションで製造した「Factory Batch」のアイスクリームは、まずはこの秋Oisixでご注文くださった皆さまの元に届きます。約20名で、心を込めて1つ1つ丁寧に作ったアイスクリームをぜひご堪能ください。