HiO ICE CREAM 代表の西尾です。
待ち焦がれた真夏が来たと思ったら、もう秋の足音が聞こえてきました。皆さんはいかがお過ごしでしたでしょうか?
創業してはじめての真夏をむかえ、自由が丘のアトリエ(工房)では社員総出で店頭向け・夏ギフトなどの通販向けに連日アイスクリームを作って、皆様にお届けしております。たくさんのお客様にご来店・ご注文頂き、社員一同、感謝の毎日を過ごしております。
さて、今日は『ぶどうシャーベット』の素材となるぶどうの生産者の「甲斐のぶどう屋 丸山農園」さんについてご紹介させて頂きます。
丸山さんの農園
中央道勝沼インターチェンジから車で約30分ほど走った山梨県山梨市に丸山さんの農園はあります。ご存知の方も多いと思いますが、山梨県は全国のぶどう生産量の1/4以上を生産している日本一のぶどう生産県です。
山間(やまあい)の意味の峡(かい)に由来するといわれる「甲斐の国」山梨県。その名の通り山々に囲まれて海をもたない山梨県は昼夜の温度格差が大きい内陸性の気候ですが、その1日の大きな寒暖差が、美味しいぶどうづくりには欠かせない条件と言われています。
丸山さんは、山梨市内に10箇所のぶどう農地をお持ちで、ご家族で巨峰やシャインマスカットなどの品種を栽培されています。
手間がかかるぶどうづくり
丸山さんのぶどうは、数あるぶどう農家の中でもぶどうひと粒の玉が大きく、パンパンに張らせた実の濃さと甘さが特徴です。この実を作るために非常に手間をかけられています。 5月になると枝から新芽が出て急速に枝と葉が伸びるのですが、間引いたり、固定したり、成長を止めたりして、実を大きくするために『芽かき』という作業をします。
その後、ひとつの新梢には品種にも寄りますが2~3つほど花穂(ぶどうの房)がつくので、それをひとつにするために落とす摘穂(てきすい)という作業を行います。 6月に入ると新梢の枝先を摘まむ摘心作業を進めます。枝の伸びを止めることで、そこに使われていた養分がぶどうの房に行くように促し、美味しいぶどうに育てていきます。
これでも、まだたくさん粒がついており、6月に入ると房の中でさらに粒を減らす摘粒(てきりゅう)を行います。実を落とさずに全てつけて育てると、粒同士が押し合って粒が割れてしまったり、粒自体が大きくなれずに小さい粒のぶどうになったりします。そのため、非常に手がかかる作業なのですが、全てのぶどうを、ひと房づつ、ひと粒ひと粒ハサミで落とし、形の良い大粒なぶどうに仕上げます。
そして、摘粒作業と同時に形の悪い房を落とす摘房(てきぼう)作業を行い、摘粒が終わり次第、ぶどうの実を病気や虫から守るために袋かけをしていきます。膨大な数の袋かけになるため、この時は丸山さんの知人などにも声をかけ約10人で一斉に作業されます。 ここまで非常に手間のかかる作業をし、いよいよ収穫を迎えます。
丸山さんにぶどう作りについてのこだわりを聞くと「房を育てるというよりは、ひと粒ひと粒を育てるという考えで栽培しています。一見もったいないと思われがちですが、余分な粒は全て落とし、出来上がる粒の美味しさを最優先にしているんです。粒を少なくするほど手間はかかりますが、その分残った粒が少ないほどひと粒に養分が行き渡り、大粒で美味しいぶどうになりますからね。」とおっしゃられました。
丸山さんが考えるぶどうづくりの未来
近年、シャインマスカットなどの新しい品種が非常に人気となっている一方で、就農者の高齢化が進み、ぶどう農家の数が減っている現状があります。その中で丸山さんは、ぶどうづくりや、ぶどうそのものの価値をもっと知ってもらえるような機会を作りたいと考えていらっしゃっています。
そのひとつとして、古民家を再生したカフェをぶどう農園の近くで開く準備に取り掛かるなど、山梨を代表する新進気鋭のぶどう農家として注目を集めています。
丸山さんは、僕と同じく新卒で勤務した会社がリクルート社という繋がりから昨年夏にご縁を頂き、1年の時を経て丸山さんのぶどうを使った商品を提供できることになりました。
丸山さんとは「HiO ICE CREAM専用のぶどう区画を作ってみたいね」といった話も進んでいます。できるだけ長い期間、美味しいぶどうシャーベットをお届けできるようにHiO ICE CREAMとしても、こういった投資も積極的に進めていけたらと考えています。
まずは、8月下旬から巨峰シャーベット、終わり次第シャインマスカットのシャーベットを作る予定です。自由が丘のアトリエ及びオンラインショップでは 定期宅配のPint Club でお届けします。美味しいぶどうシャーベットをお届けしていけるよう、HiO ICE CREAMメンバー一同頑張ってまいります。