鮮やかなエメラルドグリーン。イタリア・シチリア島のピスタチオで作るフレッシュなアイスクリーム。

2019.12.25

Farm to cup

Interviewee Profile

チーフパティシエ 木下 拓哉

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チーフパティシエ 木下 拓哉

HiO ICE CREAM

老舗フランス菓子店・厨房機器メーカーのパティシエを経て、HiO ICE CREAM のアイスクリームの商品開発を行っています。2019年にイタリアで行われたお菓子の世界大会『FIPGC Milano』ではアシェットデセール部門(*皿盛りのデザート部門)でアイスクリームを使ったデザートでチャンピオンになりました。好きなフレーバーは、「塩キャラメルミルク」。

こんにちは、HiO ICE CREAM 編集チームの田谷です。
アイスクリームの定期宅配『Pint Club(パイントクラブ)』、2020年最初のフレーバーは、『ピスタチオ』!アイスクリームやジェラート屋さんに行くと、頼まれる方も多いのでは?

アイスクリームの王道フレーバーである『ピスタチオ』を作るにあたり、今までのフレーバーと同じように、生産者の方の想いやこだわりを聞いたうえで作りたいと、2019年の夏にクラウドファンディングを行いました。

約1か月半のプロジェクト期間を経て、なんと206名もの方にご支援いただき、わたしたちは、イタリア・シチリア島のピスタチオ農家のヌーツィオさんを訪問しました。

※写真:ヌーツィオさんとHiO ICE CREAMの代表の西尾

ヌーツィオさんの農園があるブロンテ村で採れたピスタチオは、「食べるエメラルド」と呼ばれ、ピスタチオの中でも高級品。2年に1度しか収穫できないピスタチオを求め、ピスタチオ泥棒が現れるほど。

2年に1度しか出会うことができない、上質なピスタチオを分けていただいたわたしたちは、今までのフレーバー以上に手間暇かけ、フレッシュなピスタチオだからこそ味わえるアイスクリームに仕立てました。

今回は、HiO ICE CREAM のチーフパティシエで、商品開発を行う木下 拓哉氏にHiO ICE CREAMの作る、エメラルドグリーンの『ピスタチオ』アイスクリームのおいしさの秘密について教えてもらいました。

美しいエメラルドグリーンの『ピスタチオ』アイスクリーム

今回のピスタチオアイスクリームは、フレッシュなナッツの香りとザクザクした食感、そして何よりも鮮やかなエメラルドグリーンの色が印象的です。やはりシチリア島のピスタチオだからこそ、綺麗な色がでるのでしょうか?

木下:「とても綺麗な緑がでましたよね!シチリア産ということももちろんなんですが、今回フレッシュなピスタチオを仕入れて、自由が丘の工房で皮剥きし、ペーストを作ったことがポイントです。」

※写真:殻付きのフレッシュなピスタチオ。ピンクの殻の中から鮮やかなエメラルドグリーンが見えます。

木下:「ピスタチオは日本で栽培されていないので、ピスタチオアイスクリームを作ろうとすると、現地で加工されたピスタチオペーストを使うことが一般的です。現地のペーストを使うと日本に入ってくるまでに時間がかかり、ペーストの状態で退色してしまうことが多いんです。

今回は僕たちは殻付きのフレッシュな状態で輸入しているので、時間の影響による退色が起こりません。フレッシュな状態で仕入れていることで、綺麗なエメラルドグリーンのアイスクリームが作れています。」

― ペーストにしても、退色してしまうなんて、ピスタチオの鮮やかな色を残すのは難しいんですね。

木下:「そうなんです。工房では、殻付きのピスタチオを湯煎し、粗熱をとったあと、1つ1つ手作業で殻と皮を剥きます。皮を剥いたら、オーブンで少しだけローストし、ミキサーでペースト状にします。

ピスタチオはとても小さいので、1つ1つ皮を剥くのは、大変な作業ではあるのですが、手作業でやるからこそ、傷んだものを弾くことができるんです。現地ではピスタチオの皮剥き機を使用するので、傷んだものもそのままペーストになってしまうので。」

木下:「そして、一番のポイントは、ペーストができてから、アイスクリームにするまでの時間です!

ペーストにしてからも退色してしまうので、ペーストを作ったらすぐにアイスクリームに加工します。緩やかではあるものの、時間が経てば退色してしまいますし、挽きたてのフレッシュな香りも飛んでしまいます。

今回は、フレッシュなピスタチオの皮剥きからアイスクリームまで自由が丘の工房で行っています。なので、言ってしまえば、ピスタチオ農家さんが自分の農園の横で出しているピスタチオアイスクリームのようなフレッシュさです。」

― ピスタチオの鮮やかなグリーンが表現できているのは、ピスタチオをフレッシュで仕入れ、アイスクリームをするまでの時間に工夫があったんですね。

フレッシュなピスタチオをより感じるために。ザクザク食感をプラス。

木下:「よりピスタチオを感じるための工夫がもう1つ。アイスクリームを作ったあと、粗めに砕いたピスタチオを混ぜこんでいます。

皮ごとローストしたピスタチオを、ざらっとした質感になるまで砕き、アイスクリームができたら、後混ぜします。こうすることで、フレッシュな良い香りが楽しめます。」

― ナッツらしいザクザクした食感と、フレッシュなピスタチオの香りがでるのは後入れがポイントだったんですね。

『ピスタチオ』アイスクリームができるまでに

2020年、最初を飾る『ピスタチオ』アイスクリームは、クラウドファンディングを通し、たくさんの方からのご支援で、シチリア島に赴き、2年に1度しか収穫できない貴重なピスタチオを分けていただくことができました。本当にご支援いただきありがとうございました。

フレッシュなまま仕入れた貴重なピスタチオは、自由が丘の工房でコツコツ皮を剥き、フレッシュなピスタチオの香りや濃厚さを感じられるものに仕上がりました。

出来上がったアイスクリームは、クラウドファンディングでご支援いただいた方へ、そしてアイスクリームの定期宅配『Pint Club(パイントクラブ)』、自由が丘のスクープショップでのご提供となります。限られた数量となりますので、Pint Clubや店頭で、ぜひお召し上がりください。

ピスタチオが入ったセット

Pint Club イロドリ

Pint Club イロドリ

3,240

アイスクリームが毎月2種類届く定期宅配。1月は『ピスタチオ』と『みかんミルク』をお届けします。

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