食べておいしいレモンのために。citrusfarms たてみち屋さんの土づくり。

2025.02.27

開発ストーリー / Farm to cup

Interviewee Profile

citrusfarms たてみち屋   菅 秀和

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citrusfarms たてみち屋 菅 秀和

レモン農家

広島県尾道・しまなみ海道の真ん中にある瀬戸田町でレモン農家をされています。「食べて美味しいレモン」を作るために、農薬や化学肥料を使わず微生物の多様性と科学的なアプローチからの土づくりを大切にしてレモンを栽培されています。10月下旬からはきりっとした酸味と苦みが楽しい「グリーンレモン」を。2月からは爽やかなシトラスの香りの「完熟レモン」を届けてくださいます。

こんにちは、HiO ICE CREAMです。
2025年3月の定期宅配『Pint Club』では、HiO ICE CREAMの中でも人気フレーバー『レモンシャーベット』をお届けしています。

HiO ICE CREAMのレモンシャーベットは、素材の味を引き出すよう手作業で丁寧に作っており、特にレモンシャーベットは「本物のレモンよりもレモンを感じるレモンシャーベット」を自負しています。

そんな私たちのレモンシャーベットのおいしさに欠かせないのは、おいしい『レモン』そのものです!今回は、2019年の冬からレモンを分けてくださっている広島・瀬戸田町の「citrusfarms たてみち屋」の菅さんにレモンのおいしさの秘密を教えてもらいました。

瀬戸田町でレモンづくりを始めたきっかけ

菅さん: 「前職は、広島の山間部にある老舗観光農園の営業企画でした。同じ広島県でも標高450mほどの山間部にある農園の冬は、雪が積もるところです。

その農園では、ブドウや桃、リンゴや梨、イチゴなど、全部で150品種も作っていましたが、寒いところなので柚子以外の柑橘類が育たず、冬の間はハウス栽培のイチゴ摘みしかできませんでした。

そんな時に農園に来てくださったお客様へ、イチゴ以外の果物もお土産にできたらと、広島と言えば柑橘ということで、柑橘を育てる企画が立ち上がりました。その担当者として柑橘の栽培ができる瀬戸田町にやってきたのが最初のご縁です。

当初、会社から2時間ほどかけて、瀬戸内海の島である生口島 瀬戸田町に通っていましたが、時間もかかるし農園の管理も充分にしきれないと、家族で瀬戸田町へ引っ越すことにしました。

お世話になっていた地元の農家さんに家族での移住を相談したところ、立道さんという方が持ち主のレモン畑つき一軒家を紹介していただきました。当時レモンは大して人気でもなかったため地域の農家さんは誰もやりたがらず、しかたなく観光農園に勤めながら兼業農家としてレモン栽培を始めました。

その翌年、急な会社内の異動要請に伴い、悩んだ末に観光農園を退職。独立して『citrusfarms たてみち屋』を始めた、というわけです。」

手探りではじめたレモン農園。一番大切にしたのは土づくり

菅さん: 「観光農園に勤めていたとは言え、営業や企画を主に担当していたため、レモンの売り方はなんとかやっていけると考えていたのですが、栽培の技術や作業段取りがよく分からず、とにかく講習に参加したり地域の農家さんのお手伝いしたりと勉強を重ねました。

技術として栽培のノウハウは身についてなかったけれど、感覚として人の体を健康にしていくことと、土を良くしていくことは同じことだと理解はしていたので、最初から土づくりに取り組みました。」

広い農園の「土を作り替えていく」のは、考えただけでも気が遠くなるようです。

菅さん: 「最初はガチガチの硬い土でした。それまであまり堆肥を使ってきていなかったようで、まずは有機物を入れることで土を柔らかくしようと考えました。柔らかい土になっていくには微生物の働きが必要で、有機物としてまず堆肥を多用したり科学的に理解した土づくりを行っていきました。」

以前、創業者が訪れた際、「土のカルテ」と呼ばれる土壌分析を用いて、細かい数字を見ながら土づくりを行っていると伺いました。レモン農園を始めてからの10年で柔らかい土のために行うことは変わりましたか?

菅さん: 「基本的なことは変えずに土壌分析「土のカルテ作り」をしながら、必要なものを足したり、過分なものを減らしたりしています。

特に最初のころは細かく数字を見て柔らかい土を作るために調整していましたが、最近は既に良い柔らかい土があるので、大きくは変えずに土づくりができています。」

「食べておいしいレモン」は苦味がポイント!

菅さんの農園から送っていただくレモンは、そのままでも食べられるくらい甘みがあり、まさに「食べておいしいレモン」だなと感じています。それにプラスして、レモンシャーベットに仕上げるときに皮の部分(ゼスト)を入れることで少し苦味がきいておいしくなります!

菅さん: 「そうですね、レモンの美味しさは、酸味・糖度・苦味で構成されています。果物だからこそフォーカスされるのは糖度ですが、これまで計測したきたレモンの糖度最高値は13度ほど。個体差はあれどものによってはイチゴよりも甘い場合もありました。

ただ、おいしいと感じるにはバランスが大切です。そもそも甘味と酸味は交わらない味わい。 でもそこに苦みの要素が少し加わるとおいしさのバランスが取れるようになります。レモンの場合も、皮や白いわたの部分に感じる苦味が、エグ味のない『おいしい苦味』だと甘味と酸味のおいしさが引き立ち、レモン自体の味のバランスが良くなります。

土づくりの際も、レモンの苦味はどうやったらおいしくなるのか?と逆説的に考えて土づくりに活かしてきました。」

菅さん、お忙しい収穫期に貴重なお話をお聞かせくださりありがとうございました!

citrusfarms たてみち屋さんから送っていただいたレモンは、1月末~3月ごろまでほとんど毎日、手作業でレモンシャーベットに仕上げていきます。

定期宅配『Pint Club』ではひと足早く、2025年3月にお届けいたします。

Atelier 自由が丘・Stand 日本橋三越本店の店頭フレーバーとしては、5月ごろのご提供予定です。

そのほか、HiO ICECREAM ONLINEでは、『SEASONAL BOX SPRING』など季節フレーバーの詰め合わせにお入れしています。

ぜひ、今年の春はcitrusfarms たてみち屋さんのレモンで作る、『レモンシャーベット』をお楽しみください。

2025年3月 Pint Club イロドリでお届けしています!

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毎月パイントカップ(473ml)を2つお届け。季節のフレーバーをお楽しみいただけます。

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