お茶の葉一枚一枚に向き合い丹精込めて作られた、佐京園さんの「ほっとするお茶」

2023.05.25

Farm to cup

Interviewee Profile

佐京園

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佐京園

お茶農家

静岡県島田市・金谷で江戸時代から300年も続くお茶農家。金谷茶とは、佐京園がある地域の昔の地名、金谷町で作られたお茶のこと。佐京園では新茶だけを使用し、新芽の新鮮な香りと甘みを残したお茶を作られています。

こんにちは、HiO ICE CREAMです。
6月の定期宅配Pint Clubでは、佐京園さんの今年の新茶を使用した「深蒸し金谷茶」フレーバーをお届けいたします。

佐京園さんとの出会いは、2019年。静岡県出身のHiO ICE CREAM代表 西尾が静岡名産の煎茶を使ったアイスクリームを作りたいと探し求める中お会いできたのが佐京園さんでした。

4年ぶりに佐京園の佐京さんにお話を伺いに、静岡県島田市・金谷へ行ってきました。

2019年のインタビューはこちら↓

さわやかな煎茶アイスをつくってみたい。創業300年の佐京園の深蒸し茶との出会い。

佐京園

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佐京園さんへ

佐京園さんは、静岡県島田市・金谷で江戸時代より300年続くお茶農家さんです。13代目の佐京裕一郎さんとお父様の裕(ゆたか)さん、お母様の典子さんで家族でお茶作りをされています。

写真:新茶の天ぷら

佐京園さんを訪れたのは、新茶作りが落ち着いた数日後、工場には新茶の匂いが残っており、お母様の典子さんが、家のすぐ横にある茶畑で摘んだ新茶の葉の天ぷら作ってくださいました。

写真:茶畑のすぐ横を大井川鐵道が走ります

7つの茶園と7つのお茶

佐京園さんは、7つの茶園でやぶきたという品種のお茶を栽培されています。標高や日照、土質など環境が異なる茶畑で育てられた7種類のお茶となります。

それぞれの茶畑には、純怜(すみれ)、茶楽(さらく)、夢想(むそう)、優遊(ゆうゆう)、金谷(かなや)、五和(ごか)、団欒(だんらん)と素敵な名前が付けられており、私たちが今回使用させていただいた優遊(ゆうゆう)は、裕一郎さんとお父様の裕さんのお名前から名付けられているそう。

写真:木造の茶工場

自家農園で収穫された新茶のみを使用!

佐京園さんは、この7つの自家農園で育てた茶葉のみを使用して、自らの茶工場で製造・加工まで一貫して行います。

そして、驚くことに佐京園さんの作られるお茶は、全て新茶100パーセント!すべてその年に摘み取った新芽のみを使用しています。

写真:お茶の蒸し機

お茶の葉一枚一枚に向き合って

2023年の新茶の摘み取りは、4月22日頃から5月8日に渡り行われたそうです。ご自宅横の茶工場に摘み取った生葉が運び混まれると、まずは「蒸し」の工程が行われます。

蒸し工程

「蒸し」工程では、高温の蒸気で生葉を蒸していきます。佐京園さんでは、蒸し加減をその日の天気、気温、湿度、茶畑の状態、お茶の葉一枚一枚の状態によって微調整されています。

この職人技によって、生葉の本来のおいしさを活かしきり、7つの茶園の個性が際立った、新鮮で甘いお茶が生み出されます。

佐京園さんでは、静岡県が発祥と言われる深蒸し茶を作られています。深蒸し茶は、通常より長い時間蒸らすことでお茶の旨味、甘みを引き出し、何煎も楽しめるお茶です。

この深蒸しはどのような茶葉でも行えるものではなく、葉肉が厚く、高品質の新芽を栽培することができるからこそおいしく仕上げることができる製造方法です。

今年の新茶は、この蒸し工程がうまく行きおいしく仕上がったそうです!

写真:時折、お茶を手に取ることで揉み具合を確かめるそう

揉み工程

蒸した後は、「揉み」工程が行われます。

揉み工程では、なんと5つのお茶を揉む機械を使用して加工されていきます。5つの段階を経てだんだんと水分を減らしていき、お茶の葉の中の水分量と表面の水分量を同じにしていきます。

写真:精揉機(せいじゅうき)

揉み加減も、蒸し同様に天気、気温、湿度、茶畑の状態によって調整されており、とても手間ひまと時間をかけて製造されています。

蒸し、揉みの工程が終わると乾燥機でさらに水分を取り除き、合組機(ごうぐみき)で茶葉を均一に混ぜ、荒茶(あらちゃ)が完成します。

この荒茶を火入れ(焙煎)することで、佐京園さんのお茶が出来上がります。

その日に摘み取った茶葉は、鮮度が落ちないようにその日のうちに荒茶加工まで完了させるそうです。新茶摘みの時期は、朝一から茶畑へ行ってお茶を摘み、摘み取った生葉を蒸し、揉み、そして焙煎、お客様の元に届けるための袋詰めととても忙しい日々が続くとのことでした。

お話を伺っている中で佐京さんの「誰に届けるのかわかっているのでモチベーションは保てます」というお言葉がとても印象に残りました。

写真:優遊の茶畑

八十八夜深蒸し緑茶 優遊

今回私たちが使用させていただいたのは、5月2日八十八夜頃に収穫された茶葉から作られた「優遊」。

八十八夜とは、立春から数えて八十八日目にあたる日のことを指し、この日に摘んだ新茶を飲むと、1年を無病息災でいられると伝えられています。

「優遊」は土山原という地名の畑で作られており、赤土で粘土質の土は上品な深いコクのおいしいお茶を育みます。

この土地では、古くから志戸呂(しとろ)焼きという焼き物が作られており、鉄分が多く、堅く焼けるため、湿気を嫌う茶つぼに最適の土だそうです。

そして、茶壺に適した志戸呂焼の陶土があるところでは、お茶の木がよく育つといわれています。

今年の八十八夜(5月2日)頃に摘み取った新芽のみを使用した新茶をお届けいただき、美瑛ミルクで煮出し上品な深いコクを抽出しました。細かく刻んだ茶葉を少し混ぜ合わせることで、新芽の季節の贈り物を閉じ込めたアイスクリームに仕立てました。

最適なタイミングで摘み取りを行い、お茶の葉一枚一枚に向き合って丹精込めて作られた佐京園さんの飲むと「ほっとする」新茶の魅力をアイスクリームを通してお楽しみいただけたら嬉しいです。

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