沖縄・やんばるの森で銀色に輝く。本領さんの銀バナナ。

2020.06.22

Farm to cup

Interviewee Profile

本領 孝平

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本領 孝平

BANANA PARTY バナナ農家

沖縄県北部・大宜味村のやんばるの森で「銀バナナ」を中心にバナナやパイナップルを栽培されています。本領さんは、自然栽培で育った沖縄のバナナに感動し2009年に沖縄に移り住み農業を始められました。「余計なものを与えない」自然栽培を採用し、その土地にあるものだけで、バナナが自分の力で育つことを教えていらっしゃいます。沖縄でも珍しい、甘みと酸味のバランスが良い銀バナナを分けていただいています。

こんにちは、HiO ICE CREAMの西尾です。
今月自由が丘の工房には、沖縄から旬のフルーツが続々と届きました。その中でも、7月の定期宅配「Pint Club」では、南国の風を感じるアイスクリーム「琉球銀バナナミルク」をお届けする予定です。本日は、沖縄でも珍しい「銀バナナ」を分けてくださったBANANA PARTYの本領さんをご紹介いたします。

甘さと酸味のバランスが絶品の銀バナナ

沖縄のバナナといえば、「島バナナ」が有名ですが、今回分けていただいたのは「銀バナナ」。銀バナナは沖縄でも珍しく、島バナナのように濃厚な甘みと程よい酸味も感じられ、また一般的なバナナと比べて3分の2ほどの大きさのバナナです。未成熟時に銀色に輝いて見えるので「銀バナナ」と呼ばれています。

本領さんは、2009年東京から沖縄北部・大宜味村に移り住み、バナナやパイナップルの栽培を開始されました。初めて食べた自然栽培のバナナのおいしさに衝撃を受けたのがきっかけだそう。

本領さん「元々僕はフルーツをほとんど食べないのですが、沖縄のバナナを食べた時衝撃を受けました。まるでバナナの香料を使っているのかと思う程バナナの甘い香りを感じました。仲間に沖縄で農業をしないかと声を掛けられていたので、農業をするならばバナナしかないと作り始めました。

最初は沖縄でも一般的な島バナナを育てようと思ったのですが、幹が細く台風に弱い。そんな時に比較的幹が太い銀バナナに出会いました。銀バナナは沖縄でもあまり見かけない品種ですが、島バナナのようにしっかりと甘みと酸味のバランスがとれていておいしい。それなのに内地の人は食べたことがないと思うので、ぜひ届けたいと思い銀バナナをメインに栽培しています。」

※写真:本領さんのバナナ畑


「自分で育つこと」を教えてくれる自然栽培

沖縄では本島・離島関わらず各地で栽培することができるバナナですが、本領さんは沖縄本島の北部に位置する大宜味村のやんばるの森で、5,000坪もの広い畑で400株ものバナナを栽培されています。

本領さん「昔は庭先でバナナを育てていたくらいですから、沖縄ならどこでも栽培ができるのですが、僕は沖縄に来た時に大宜味村のやんばるの森にピンときたんです。土地が見つかるまでに1年ほど時間がかかってしまいましたが、美ら海よりも北にある、自然豊かなこの場所でバナナ畑をしたいと直感的に思ったんです。

バナナは草本木で、「木」ではなく「草」に分類されます。1つの親株から収穫できるのは1回きりで、収穫が終わると親株を切ってしまいます。そうすると親株が生育中に、土の中の根茎から脇に子株が3~4本でて、この子株が次の世代になります。だから放っておくと毎年どんどんと増えていくことになりますが、バナナの成育状況や大きさ・味が変わってきてしまうので、一部の子株は切り、株分けして他に移植したりしています。そして、大体400株ほどを栽培しています。」

5,000坪もの広いバナナ畑ですが、本領さんは自然栽培を採用しており、手入れは草刈りや見回り程度だそう。どうして自然栽培を採用されたのでしょうか?

本領さん「初めて沖縄で食べたバナナが自然栽培で育ったものでした。自然栽培は、余計なものを一切入れない栽培方法です。その土地にあるものを循環させ、他から余計なものを持ち込みません。だから、広い畑ですが草取りや子株の調整が主な手入れです。沖縄なのですぐ草が生えてきてしまうので草刈りは大変なんですけどね。

バナナは肥料食いだと言われていますが、肥料をあげて栄養を足すとバナナが甘えてしまい、弱くなってしまうと考えています。肥料は元々なかったものなので、よく考えると自然なこと。余計なものに頼らず、『自分で育つこと』を教えてもらっています。」

種が入っているバナナは当たり!?

バナナの原種には種があったそうで、本領さんの自然栽培の銀バナナの中には、稀に先祖返りして種が入っているものがあるそうです。

本領さん「元々バナナは種が入っている作物でしたが、種が入っていないバナナを殖やして現在の形になっています。バナナを食べると小さな点々がありますが、これが昔の種なんです。僕のバナナは自然栽培なので、種の入っている当たりのバナナが入ることがあります。」

※写真:大きな花が開き、小さなバナナが出てきています。

本領さん「これは僕の自論ですが、どうやら大きな台風が来た後に種があるバナナが増えているようです。沖縄には年に数回大きな台風が来ます。台風はどうやっても避けることができないので、予報が出たら重く大きなバナナの花を切り落としたり、パイプで支柱を立てて親株が倒れないように固定するなど対策をとります。それでも大きな台風に当たると親株が倒れてダメになってしまいます。

親株が倒れてしまったあとは、次の世代の子株が出てきます。その子株は強く生きようとしているようで、元々の種がある形に戻ってしまうようなんです。

もしもアイスクリームに入っていたら、当たりだと思ってください。当たった方には何かプレゼントを贈れたらいいんですけどね!笑」

※バナナの種は召し上がっても問題はありませんが、硬いのお召し上がりの際は十分に注意してお召し上がりください。

※写真:バナナを収穫した本領さん。ぷくっとした可愛い銀バナナがたくさん。

銀バナナのおいしい食べ方

本領さんは、銀バナナや島バナナを予約販売として通販もされています。もしも、手に入ったらどうやって食べればおいしいのでしょうか。

本領さん「皮のまま冷凍しておいて、食べるときに輪切りにし、皮をとって食べてみてください。カチカチのまま凍らせて食べるのがシンプルですが一番おいしいです。

あとは、バナナシェイクがおすすめです。牛乳と冷凍したバナナをブレンダーにかけてシェイクにすると、それだけで絶品です。今回のアイスクリームにも通じるものがありますね!」

本領さんの銀バナナを使った『琉球銀バナナミルク』は、7月の定期宅配「Pint Club」でお届けします。少し酸味があるバナナなので、美瑛町の牛乳の濃い牛乳の味と、軽やかなあと味と相性がよく、朝食べると1日を元気に過ごせるようなアイスクリームに仕上がりました。やんばるの森で豊かに育った銀バナナの『琉球銀バナナミルク』アイスクリームをぜひお召し上がりください。

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