こんにちは、HiO ICE CREAMです。

今年の夏、HiO ICE CREAMでは『みぞれ』とついたシャーベットがいくつか登場します。すでにAtelier 自由が丘とStand 日本橋三越本店の店頭では『みぞれ杏』、そして8月には店頭と定期宅配『Pint Club』で2種の鹿の子を楽しむ、和菓子のようなシャーベット『みぞれあずき』をお届け予定です。

『みぞれ』とは、シロップをかけた真っ白なかき氷のフレーバー。おいしいシロップをかけた白いかき氷を、HiO ICE CREAMの滑らかなシャーベットで作ったらどんなものができるのだろう？とAtelier の工房で試行錯誤をし、『みぞれ杏』は7月より、『みぞれあずき』は8月よりご提供できるようになりました。

そこで今回はAtelier 自由が丘のパティシエ美澤に、『みぞれあずき』の開発秘話と普段なかなかご覧いただけないAtelier 自由が丘でのシャーベット作りを聞いてまいりました。

試行錯誤すること7回の試作！２カ月かかったシンプルなシャーベット作り

普段作っているシャーベットは、フルーツをたっぷり入れた『レモン』や『プラム』など、しっかりフルーツ本来の味を引き出したフレーバーがほとんどです。

HiO ICE CREAMではシロップベースと呼ばれる、砂糖や粉あめ、そしてシャーベットを丁度よい固さに保つための安定剤として、りんご由来の食物繊維ペクチンなどを入れたシャーベットの素になるシロップがあり、このシロップベースに『レモン』や『プラム』などの果汁や果肉などを混ぜ、フリーザーで冷やしていくとシャーベットが出来上がります。

今回の『みぞれあずき』はシンプルなシロップの味と、上品な鹿の子を味わえるシャーベットを目指しましたが、いつも使用しているシロップベースに含まれる食物繊維がどうしてもシンプルなシロップの味を邪魔してしまい、『みぞれあずき』のためのシロップベースを新たに作ることとなりました。

＊シロップベース

新たなシロップベースを作るため、練乳を入れたり、脱脂粉乳を足してみたり、そして固さを保つための安定剤や食物繊維をいろいろと変えてみたりと試行錯誤。8月の定期宅配『Pint Club』のお届けに向けて商品開発を始めた5月から約2カ月、合計7回の試作を経て『みぞれあずき』のためのシロップベースが完成しました。

２種類の鹿の子のバランス

和菓子のようなシャーベット『みぞれあずき』には、赤と緑の2種類の鹿の子豆を入れています。赤い豆は『大納言あずき』、緑色は『うぐいす豆』です。

大納言あずきは口の中でシャーベットと一緒になくなるように、黒糖でことことと煮詰め柔らかくします。黒糖で煮ることで、味がまろやかになるのだとか。

そして小さく刻んだ大納言あずきとうぐいす豆を丁寧に混ぜ合わせ、冷凍庫で冷やします。鹿の子豆は出来上がったシャーベットに混ぜるため、温度をシャーベットに合わせておきます。小さな工夫ですが、おいしいシャーベット作りのために必要なことだそうです。

フリーザーでシャーベットを作っていきます！

鹿の子豆がしっかり冷えたら、いよいよフリーザーを使い、シャーベットを作っていきます！

HiO ICE CREAMではイタリア製のアイスクリームフリーザーを使用し、空気を含ませながら高速で攪拌し、短期間で冷やしていきます。フリーザーにシロップベースを入れ、スイッチを入れると、ものの数分でシャーベットが出来上がります。

出来上がったシャーベットは、ボールに2～3回に分けて取り出します。そこへ冷やしてあった鹿の子豆を混ぜ入れていきます。

しっかり鹿の子豆を混ぜ合わせた、出来立てのシャーベットです！普段店頭やご自宅で召し上がっていただく温度より高く、柔らかい状態で出来上がります。

1回フリーザーを回すと、この大きなボール1杯分ができます。たくさんできたように見えますが、これでパイントカップ15個分ほどの量です。HiO ICE CREAMはスモールバッチ（少量生産）で作っているので、定期宅配『Pint Club』の皆さまに届けるために、1日に何度も何度もこのフリーザーを回して作っていきます。

Atelier 自由が丘では、アイスクリームを販売している土日祝日以外の日は店頭で販売するスクープ用のアイスクリームのほか、ミニカップやパイントカップなどのアイスクリームを製造しています。ガラス張り工房の中を見ていただけますので、店舗でアイスクリームをお召し上がりの際はぜひ工房内を覗いてみてください。

また、 HiO ICE CREAMのInstagram（@hioicecream） では、『みぞれあずき』の製造の様子をリール（動画）でご覧いただけます。ぜひリールでもシャーベット作りの様子をご覧ください。

出来上がった、みぞれあずきのお味は…？

完成までに2カ月かかった大作、みぞれあずきの味について、パティシエの美澤に聞きました。

美澤： 「みぞれのシャーベットを作ると聞いた時、すぐに味のイメージが浮かびませんでした。でも、シンプルなシロップの味と、2種類の鹿の子を入れることで想像していたよりも和のシャーベットになったなと思いました。

店頭では『みぞれ杏』という杏のシロップを含ませたシャーベットに、杏のコンポートを混ぜたみぞれシャーベットの提供もしており、みぞれシリーズは今後もいろいろなフレーバーを作れそうと思ってます。」

みぞれあずきは、あずきの餡子のような甘さとシンプルなシロップのシャーベットの味を楽しめ、まるで和菓子のようなシャーベットに仕上がりました。ぜひ8月の定期宅配『Pint Club』とAtelier 自由が丘、Stand 日本橋三越本店の店頭でお召し上がりください。