愛媛県宇和島市の太陽と海の恵み、深紅に輝くブラッドオレンジ

2024.04.26

Farm to cup

Interviewee Profile

山内直子

Interviewee Profile

山内直子

YAMAUCHI FARM

YAMAUCHI FARMさんは、愛媛みかん発祥の地といわれる宇和島市吉田町で3代続く柑橘農家さんです。3代目の山内直子さんとご家族で「果実へ注ぐ愛情は、家族の健康管理と同じ」をモットーに我が子のように大切に柑橘を栽培されています。約20年前からブラッドオレンジ栽培に取り組まれ、深紅の宝石のように輝くブラッドオレンジを栽培されています。

こんにちは、HiO ICE CREAMです。
5月の定期宅配Pint Clubでは、愛媛県宇和島市吉田町にあるYAMAUCHI FARMさんの希少な国産のブラッドオレンジを使用したシャーベットをお届けします。

今回はオンライン通話にて、YAMAUCHI FARMの山内直子さんにブラッドオレンジのおいしさの秘密について伺いました。太陽のような山内さんに魅了された取材となりました。

YAMAUCHI FARMさんについて

YAMAUCHI FARMさんは、愛媛みかん発祥の地といわれる宇和島市吉田町で3代続く柑橘農家さんです。3代目の山内直子さんとご家族で「果実へ注ぐ愛情は、家族の健康管理と同じ」をモットーに我が子のように大切に柑橘を栽培されています。

およそ500アールの土地で、「ブラッドオレンジ」をはじめ、せとかや温州みかんなど20種類以上の柑橘を育てています。

ブラッドオレンジ栽培のはじまり

28歳の時に山内さんは3代目として家業を引き継ぎます。

まだ小さな長男を抱えながら仕事に邁進する中、繁忙期と閑散期があり10月から12月にかけてとても忙しくなってしまう柑橘栽培をもっと効率的にできないかと考えたそうです。

そこで、収穫時期の異なる品種にばらけさせることで通年を通してもっと平均的に栽培を行えるように取り組み始められます。

時同じくして、愛媛県の「みかん研究所」では温暖化によって愛媛の気候がイタリアのシチリア島に近づいてきているという研究を進めていました。

イタリアの果実・ブラッドオレンジを作ってみないかという話がやってきた時、山内さんは仲間と共に「やってみよう!」とブラッドオレンジ栽培への取り組みをスタートされます。

それから20年、試行錯誤をしながら栽培に取り組まれ、現在では愛媛県吉田町は全国有数の国産ブラッドオレンジの産地となっています。

ブラッドオレンジについて

ブラッドオレンジはイタリアが原産のオレンジで、名前にもついているブラッド(イタリア語で「血」の意)が表す通り、柑橘唯一の真っ赤な果実が特徴のオレンジです。

ブラッドオレンジにはタロッコとモロという2つの代表的な品種がありますが、今回のシャーベットではブラッドオレンジの中でも最も赤みが強く、コクのある甘さと濃厚な香りが特徴の「モロ種」を使用させていただきました。

一般的にタロッコ種に比べてモロ種は、小ぶりで酸味があるため加工におすすめと言われていますが、山内さんのブラッドオレンジを食べた際に、濃厚でコクのある甘みにとても驚きました。そのことについて伺うと、

山内さん「今回送らせていただいたモロ種というのは、最初、みかん研究所の先生の話では、赤いのは赤いけど酸味が強いから、加工用の果実に向いているという前情報で作り始めたんですけど、

作って食べて、『いや、すごく酸っぱくないぞ、甘いぞ』と思って、これ果実で売った方が、何かインパクトもあるし、他にない。これは果実で売る方がなんか個性が出ていいなと思って、果実で売るようにしたんです。」と教えていただきました。

ブラッドオレンジおいしさの秘密

YAMAUCHI FARMさんのブラッドオレンジ畑は、スキー場のような急斜面にあります。すべての畑から美しい宇和海(うわかい)*1を見渡せるそうです。

急斜面にあることによって水はけがよくなり、余計な水分を含まないため甘く濃いブラッドオレンジを栽培することができます。

また、年間を通して温暖な気候で「空から降り注ぐ太陽」「海から反射する太陽」「山肌に積まれた石垣から照り返される太陽」、3つの太陽の恵みがおいしいブラッドオレンジを育みます。

加えて、宇和海から潮風にのってミネラルが畑に降り注がれ、栄養豊富な土壌で栽培を行うことができるそうです。

山内さんのブラッドオレンジのおいしさの秘密は、水はけのよい傾斜地にある畑、温暖な気候、3つの太陽の恵み、そして宇和海からのミネラルと、おいしいブラッドオレンジを生み出す条件がすべて満たしている比類なき地域にありました。(もちろん、愛情を込められた栽培にも)

*1 宇和海(うわかい)とは、愛媛県と大分県の間にある豊後水道の愛媛県側の海域、もしくは佐田岬半島南側で豊後水道に面する(接する)海域です。

今年のブラッドオレンジについて

今年のブラッドオレンジの出来について伺いました。

山内さん「秋からずっと雨が降ってなかったので、私的には本当に毎年毎年今年が一番美味しいって言ってしまって、なんか詐欺師みたいに思われるかもしれないんですけど(笑)、今年は最高です!」

秋に雨が少ないと甘さがぎゅっと実に入り、酸味もありながらすごく味が濃く美味しくできるそうです。

ブラッドオレンジの果皮を削り、ブラッドオレンジの皮と果肉の間の白い部分が少し残るように皮部分をカットします。

皮部分をカットした果実と削った果皮を合わせて、山内さんのブラッドオレンジのおいしさを口いっぱいに楽しめるシャーベットに仕上げました。

コクのある甘さとすっきりした酸味、そして美しい深紅色を、お口から目からお楽しみいただけたら嬉しいです。

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