こんにちは、HiO ICE CREAM 編集チームの田谷です。
10月から登場した『ラムレーズン』はもう召し上がりましたか?
ラムレーズンが大好き!という方も多いですが、実はレーズンの苦みやラム酒のアルコールの匂いが苦手で、好んで召し上がらない方が多いフレーバーのよう。実際に、アルコールの香りが強くて苦手だというメンバーがちらほら。
今回ラムレーズンを開発することになったときに、レーズンやアルコールが苦手でも食べられる、そしてラムレーズン好きの人は、夢中になってスプーンが止まらない『ラムレーズン』を作ることを目指しました。
ラムレーズンはいくつものラム酒から香りの柔らかなものを選び、Atelier 自由が丘の工房でレーズンを漬け込んで作っています。そして、ラムレーズンの苦味が口の中で主張しすぎないよう、しっかりとブレンダーにかけて細かくするひと手間を。
実際に試食が止まらなくなるほどの出来栄えの魅惑のラムレーズンアイスクリーム作りを、HiO ICE CREAM Atelier 自由が丘のパティシエ 金子さんに教えてもらいました。
自家製ラムレーズン作りはラム酒選びから
金子さん:「ラムレーズンアイスクリーム作りは、まず最初にラム酒を選びました。いくつもラム酒を取り寄せ、香りや味を確認して選びます。」
ラム酒は、サトウキビから作られる蒸留酒。作り方も様々で、品種によって香りも味も大きく異なるそうです。
最後の候補に残ったのは3種類。そのままだと味が強いので、炭酸水で割って比べていきます。見た目だけでなくて、香りも味も全然異なりますね。中央のものが一番キリっと辛く、木のような香りがします。でも1番香りを感じるのは右側のもの。ふわっと優しいラム酒の香りを感じます。
金子さん:「3種類でも香りの差がありますよね。中央のものは、熟成させる樽のような香りがします。今回使用したのはその1番右側のもので、香りもしっかりついていますし、アルコールのえぐみのような辛さや苦みが少ないですよね。
アルコールが苦手な方でも食べられるラムレーズンを作るので、火にかけてアルコールを飛ばしていきます。アルコールを飛ばしても、しっかり香りを感じられるのがこのラム酒でした。」
なるほど、今回はアルコールを飛ばしつつ、でもラムレーズンの特徴である華やかな香りを残す必要があったんですね。では、この選んだラム酒を使って自家製ラムレーズンを作っていきます。
金子さん:「まずはレーズンを湯通ししていきます。沸騰したお湯にレーズンを約20秒間入れます。湯通しすることで、表面の油を取れてラム酒が浸透しやすくなります。湯通ししたレーズンは、乾煎りし水分をしっかり飛ばし、粗熱を取ります。」
金子さん:「粗熱を取ったら、殺菌消毒した容器にレーズンを入れてラム酒をひたひたにかけ漬け込みます。レーズンがラム酒をしっかり吸って、ラム酒がなくなるまで約1週間漬け込みます。」
金子さん:「今日は予め漬け込んだラムレーズンを使います。ちゃんとラム酒がなくなってますよね。レーズンがしっかりラム酒を吸って、少し膨れています。」
魅惑のラムレーズンアイスクリームにするために
※写真:大きなブレンダーでベースとラムレーズンを混ぜていきます。
金子さん:「この出来上がったラムレーズンを美瑛町の牛乳のベースに入れて、ブレンダーにかけていきます。一般的なレシピではベースのアイスクリームを作り、あとからラムレーズンを混ぜるところが多いようなのですが、僕たちはレーズンが不得意な方でもおいしく食べられる『ラムレーズンアイスクリーム』にしたいので、牛乳のベースと一緒にブレンダーで混ぜ、ラムレーズンを細かくしていきます。」
レーズンが苦手な方も、好きな方もおいしく食べられるラムレーズンがコンセプトだから、ラムレーズンの主張が強くならないようにしているのですね。
金子さん:「そうですね、あとは、ラムレーズンを細かくすることで、アイスクリームの滑らかな食感も保てます。
しっかりブレンダーにかけたら、いつものようにフリーザーにかけていきます。」
フリーザーにかけること約10分、ラムレーズンのアイスクリームが出てきました!ほんのり茶色に色づき、細かくなったレーズンも見受けられます。
ちなみに、普段召し上がっていただいているアイスクリームは、出来上がったものをカップ詰めした後、急速冷凍にかけているので、もう少し固い状態です。急速冷凍にかける前の作り立ては、ソフトクリームのように柔らかで食感もより滑らかなのです。
(※作り立てはAtelier 自由が丘で定期的に行っている工房見学で召し上がっていただけますので、気になる方はぜひご参加ください。)
出来上がった『ラムレーズン』のお味は…?
※写真:当日のスクープショップのメンバー。左から 縄島さん、渡辺さん、上田さん
できあがった『ラムレーズン』。どんな味なのか想像が付かない方も多いのでは?そこで、Atelier 自由が丘のメンバーで試食し感想を聞きました。
渡辺さん:「ラムレーズンの味がしっかりアイスクリーム自体に染み込んでますね。後味はしっかりレーズン感があります。わたしはお酒の味がしっかりするラムレーズンが好みなので、お酒と一緒に食べたいなと思いました。」
上田さん:「美瑛町のミルクの味が先に来て、後からラムレーズンの風味を感じます。し食べ続けられる優しい甘さのラムレーズンです!」
※写真:工房で製造していたメンバー 左から鈴木さん、金子さん、中村さん
そして工房側でアイスクリームやワッフルコーンを製造しているメンバー。
中村さん:「私はラムレーズンが好きなのですが、やさしい甘さでたくさん食べられると思いました。」
鈴木さん:「僕はアルコールが苦手なので、ラムレーズンは好きでなかったです。でも、このラムレーズンで人生で初めてラムレーズンのおいしさがわかりました。ガツンとアルコールの強い香りは感じず、柔らかく香るので食べやすいです!」
今回は、アルコールが苦手な方でも食べられて、ラムレーズン好きはスプーンが止まらない『ラムレーズン』がコンセプトでした。どちらのメンバーも満足できるアイスクリームになりました。
滑らかな舌触りと口の中でふわっと溶けていくような食感。わたしたちのアイスクリームの特徴を残しながら、ラムレーズンを楽しめるアイスクリーム、ぜひお試しください!