コロンビア産の豊かなアロマのカカオに魅せられて。ca ca o鎌倉のチョコレート作り。

2019.10.31

Farm to cup

Interviewee Profile

石原 紳伍

Interviewee Profile

石原 紳伍

株式会社JOURNEY COMPANY 代表取締役 

アロマ生チョコレート専門店「ca ca o」を運営。コロンビア産のカカオにこだわり、フローラルなアロマをそのまま残したチョコレートを製造されています。

頬張った途端に感じるフローラルなアロマと濃厚なのに華やかな印象で、お客様の中でもファンが多い『アロマチョコレート』。生チョコレート専門店『ca ca o 鎌倉』と共同開発したフレーバーです。

チョコレート好きの方に人気の反面、濃厚なため全部食べきれないというご意見をいただき、2019年11月1日より『フローラルチョコレート』にリニューアルしました。 華やかなアロマと、上品な濃厚さは残しつつ、軽やかな後味に仕上げ、おいしさがバージョンアップしています。

今回は、弊社代表の西尾が、鎌倉で『ca ca o 鎌倉』や『CHOCOLATE BANK』を運営される Journey company 代表の 石原 紳伍さんのもとを訪れ、チョコレートへのこだわりや、新フレーバーである『フローラルチョコレート』について教えていただきました。

チョコレートが食べられなかった。石原さんが作るチョコレート

西尾:「実は僕と石原さんは、時期は被っていないけれど同じリクルート出身で。そのご縁もあって、頻繁に顔をあわせているんです。改めて石原さんとチョコレートの話をできればと思ってます。まずは、どうしてチョコレートを始めたのか?そこから聞かせてください。」

石原さん:「どうしてチョコレートを始めたかというと、元々僕はチョコレートが食べられなかったのです。あるきっかけでコロンビアを訪れた時、毎朝チョコレートドリンクを飲むコロンビア人と、その横をトラクターで走っていく生産者の姿を見たのです。生産者と生活者が交わっていて、カカオを通じて幸せができている風景だな、日本でもこんな文化を作りたいと思ったのです。

チョコレートは、カカオ豆を編集したお菓子ですが、コロンビアで食べた生のカカオ豆がとてもおいしくておいしくて…。こんなにおいしいカカオ豆なら、もっとおいしいチョコレートができるのではないかと思い、翌年の2015年に日本でチョコレート作りを始めました。」

西尾:「元々チョコレートが食べられなかったにも関わらず、チョコレートを作りたいという気持ちにさせる程のおいしいカカオ豆との出会いとはすごいご縁ですね。

石原さんを近くで見ていて尊敬している部分があって。それは商品について妥協せず、ひとつのことに対する堀り方がとても深い。僕なんて色々な選択肢があると、すぐ別の選択肢を探してしまうから…。

特に今回のチョコレートのリニューアル。元々『アロマチョコレート』を開発中に、候補に挙がっていたもうひとつのチョコレートアイスクリーム。それに少し手を加えてリニューアルさせようとスタートしました。

でも蓋を開けてみると、『もっといいものができました!』と新しいチョコレートアイスクリームが出てきたんですよ。モノづくりに妥協しない、ストイックな姿勢が素晴らしい。これは石原さんやca ca oさんではよくあることなんですか?」

※写真 ジャーニーカンパニー 代表 石原さん

石原さん:「そうですね、妥協しないところはありますね。僕の原風景には、働いている両親の背中があります。もともと両親が飲食店をやっていて、モノづくりやサービスに関してとても影響を受けています。

両親は毎日明け方まで仕事をしていて、子どもの頃、目が覚めると夜中の2時でもお店の方からお客様の笑い声と両親の働く背中が見えたんです。

他にも、僕の学校にたどり着くまでの道のりには、工場が3つあり、その工場を通って通学していました。工場からはいつも油の焦げた匂いがしていて、製造業やモノづくりしている人の姿が近くにあったので、モノづくりは子どもの時から興味がありました。」

西尾:「同じ食の仕事をやっていても、こうも個性が異なるのはおもしろいですね。商品からもそのストイックさを感じます。」

※写真 ca ca o鎌倉やCHOCOLATE BANKで販売している生チョコレート

生チョコレートを作る理由

西尾:「ca ca oさんの商品の中で、一番の強みは生チョコレートだと僕は思っているのだけど、カカオ本来の味を追求するクラフトチョコレートが出ている中、どうして生チョコレートを?」

石原さん:「日本人がおいしいと思うチョコレートを作ろうというところでしょうか。実は欧米と日本では、チョコレートの消費量が5~6倍異なるのです。日本ではバレンタインの嗜好品やコンビニの砂糖菓子のイメージが強くて、他にも和菓子などおいしいお菓子が多いこともあり日常的にチョコレートを食べる文化がないんです。

さらに調べていくと、どうやら日本人は唾液量が少なく、水分量が多いものを好む傾向があるようなんです。日本人の唾液量に併せて、日常的に食べるチョコレートを作る、ということがとても大切なポイントだと思い『生チョコレート』を作り始めました。

始めた当時、私たちの売りはホワイトチョコレートだったのですが、ホワイトチョコレートが苦手な方も多いので、カカオバターをナチュラルに作ると、口溶けが良くこんなにおいしいんだ、というところを魅せていました。

私たちの生チョコレートに対する考え方はアップデートされていて、どちらかというとサイエンスやプロセスだけでなく、アート性やガストロノミーの文化を吸収して、ストーリー性も結びつき、商品自体がより深くなってきました。」

※写真 HiO ICE CREAM 代表の西尾

西尾:「ca ca oさんの生チョコレートは、ひとつジャンルとして突き抜けてますよね。堀り下げ方が深くて。僕はチョコレートバーは好んで食べないけれど、ca ca oさんの生チョコレートはわざわざ買いに行きます。『チョコレート』を食べている感覚ではなく、『生チョコレート』というジャンルを食べに行っている感じです。

僕はアイスクリームでチョコレートのフレーバーを考えた時に、『生チョコレート』のアイスクリームを作りたいと思って、ca ca oさんに相談したんですよね。」

石原さん:「ありがとうございます。チョコレートアイスクリームの試作品を出した時の西尾さんの嬉しそうな反応を鮮明に覚えています。笑」

※写真:2018年8月 カカオを収穫した石原さん。(石原さんのInstagram @shingo_ishihara より

西尾:「ca ca oさんは、チョコレートの香りに対するこだわりがとても伝わってきますが、香りへのこだわりについて教えてください。」

石原さん:「カカオを勉強し始めた時に、『フレーバービーンズ*1』 という言葉を覚えたんです。国際機関が定めた基準があって、その基準を満たしたものだけがフレーバービーンズに入るのです。

全世界におけるカカオ生産量の30%だけがフレーバービーンズだと言われています。そしてそのほとんどが中南米で作られていて、特にコロンビアから出荷するものは100%、フレーバービーンズに入ります。

私がコロンビアのチョコレートを食べるひとつの理由が、香りが違うということ。ただ乳臭くて口に残ることではなく、最初に食べた味と、食べ終わったときの味が異なるのが特徴なんです。」

*1 フレーバービーンズ:風味や香りが豊かで、香りづけなどに使用されるカカオ豆のこと。主に「クリオロ種」や「トリニタリオ種」の2つの品種の系統のもの。

西尾尾:「コロンビアのカカオは、品種的に香りが良いものができているんですね。それはコロンビアという土地だからできることなのですか?」

石原さん:「はい、コロンビアの地形に特徴があります。コロンビアの首都は標高が2,600mほどあり、標高はほぼ富士山と同じで山脈地帯です。

例えば、60㎞先に行く場合でも、車だと8時間かかりますが、飛行機だと20分です、といわれるような、それだけ標高差がある地形です。

※写真 コロンビアの首都ボゴタ

標高差があるということは、カカオや他の生命体に良い影響を与えます。それは、雨が降ると水が山を滴り、養分が山のふもとまで行き渡るからです。

コロンビアは鳥の種類が世界で1番多いですし、マンゴスチンやパイナップルなどの果物はとても甘く、カカオもおいしい。生命体が豊かだと結果的にカカオのクオリティが上がるのも確かなのです。

イメージしやすいのは、富士山は標高が高いので樹海があれだけ広い。あれだけ標高が高いから養分が下りてきて広くなっているんでしょうね。」


西尾:「食物を育てるのにとてもいい環境なんですね。」


石原さん:「仰る通りです。環境がとてもいい。特に山脈に挟まれている農園のカカオがびっくりするくらいおいしいんですよ。笑  

他にも、ペルーやエクアドルなど山脈に挟まれている地域のカカオはとってもおいしい。

私たちがハワイで農園を始めているのも、オアフ島の右側に山脈地帯がいまだにあって、その山脈の下でカカオが育つからです。この原理原則は間違っていなくて、山脈地帯ではいいカカオが作れるのだと思います。」


西尾:「養分と香りっていうのはリンクしているんですか?」


石原さん:「そうだと思います。品質の良いカカオ豆は、害虫に弱かったり繁殖力が弱いのですが、栄養が取れるので育ちやすい。」


西尾:「牛も同じですね。養分のある土や水、その土地の良さがしっかり出ておいしい牛乳になるから。カカオの木の特徴を見ていくと、ある程度の気候でないと育たないとか、そういうことが香りの秘密なのですね。」

石原さん:「あと、チョコレートは農業工程だけでなく、製造工程もとても重要。発酵させてからどれくらいの期間でチョコレートに加工するかが香りを逃がさないために、とても大切なのです。

発展途上国では農業工程しかもっていないところがほとんどで、コロンビアは国がカカオ企業2社をバックアップし、カカオだけなく、チョコレートの加工まで行い輸出ができるように支援しています。

この2社で国内の90%以上のシェアを占め、私たちはその1社と取引しています。ヨーロッパに負けない工場工程を持っていて、良いカカオ豆を良い発酵をさせ、タイムラグをなくして香りを閉じ込めたチョコレートに加工しているんです。」

香りと抜け感、そして軽やかな『フローラルチョコレート』

西尾:「これまでのアロマチョコレートは、チョコレートらしいアイスクリームだと喜んでいただくことが多い半面、チョコレートを重く感じるとのご意見も頂いていました。

好評だった香りと抜け感の新しさを残しつつ、新しい『フローラルチョコレート』はとても食べやすくなったと感じています。」

石原さん:「ありがとうございます。今回はカカオ分の配合を変えることで調整しました。

これまでの経験でチョコレートのそれぞれの種類との相性や配合、口溶けなどある程度の方程式が見えているので、20種類のチョコレートの中から配合を少しずつ掛け合わせて作っていきます。

その上で、4月からスタートしたHiO ICE CREAMのフレーバーラインナップを食べてみて、チョコレートがどんな立ち位置でいたらいいかを議論して作りました。あ、あまりこれは言おうと思っていなかったんですが…笑 」


西尾:「アイスクリーム全体のラインナップまで考えて作ってくれていたんですね。それは驚きですし、嬉しいです。」


石原さん:「今後のチョコレートアイスクリームで色々やりたいこともあります。例えば、何種類ものチョコレートで作ったアイスクリームの食べ比べを出すのも面白いと思います。ホワイト・ミルク・ビターの違いだけでなくて、ビターだけでも数種類出してこんなに違う!という商品展開できたら面白そうですね。」

※写真 リニューアルしたGIFT BOX カルテット

華やかなアロマは残しつつ、チョコレートの甘みをしっとりと感じ、軽やかで滑らかな食感のチョコレートアイスクリームになりました。

ca ca o鎌倉と共同開発した新しいチョコレートアイス、『フローラルチョコレート』は、11月1日よりAtelier 自由が丘のスクープショップ、そしてリニューアルしたGIFT BOX カルテットでお召し上がりいただけます。

おいしいチョコレートアイスクリームを作ってくださった ca ca o鎌倉の皆さん、そしてお話を聞かせてくださった石原さん、ありがとうございました。

皆さんも、ぜひ新しい『フローラルチョコレート』をお召し上がりください!

ca ca o鎌倉と共同開発したアイスクリームが入ったセット

GIFT BOX カルテット6個入

GIFT BOX カルテット6個入

2,400円 (消費税込:2,592円)

『フローラルチョコレート』を含む4種類のフレーバーが楽しめるミニカップのセット。

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【11月限定】パンプキンミルク&チョコレートミント セット

【11月限定】パンプキンミルク&チョコレートミント セット

2,800円 (消費税込:2,916円)

秋の味覚をたっぷり楽しむ、パイントカップの季節限定セット。11月は『パンプキンミルク』と『チョコレートミント』のお届け。

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あんこの技術をかぼちゃに活かす。田中製餡のかぼちゃペースト作り。

2019.10.28

こんにちわ。HiO ICE CREAM代表の西尾です。 秋も深まり、特に朝晩は肌寒く感じられる日が…